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太田尚吾六段10連覇・県地区対抗囲碁大会・5戦全勝、13度目V 
県地区対抗囲碁大会で10連覇 太田尚吾さん(33・H18卒)
(2021年3月16日山形新聞より)


優勝した太田尚吾六段(中央・H18卒)=新庄市・ニューグランドホテル

 第61回県地区対抗囲碁大会(山形新聞・山形放送主催、日本棋院県支部連合会後援)は最終日の14日、新庄市のニューグランドホテルで4、5回戦を行った。太田尚吾六段(山形市・H18卒)が5戦全勝で10連覇を達成し、準優勝は舩山悠介六段(高畠町)、3位は後藤勝弘五段(山形市)だった。

 太田六段は4回戦で、同じく初日に3連勝している舩山六段と対局した。手厚い碁形を崩し、序盤から苦しい展開が続いたものの、終盤のヨセ勝負に競り勝ち、逆転した。本間信之六段(鶴岡市)との5回戦は中盤にリードを許したが、終盤になって優位に立ち、そのまま押し切った。

 閉会式では、審判長の田沢勝日本棋院新庄支部長が太田六段に優勝杯、舩山六段と後藤五段に記念の盾を手渡した。講評では「細かいところまで気を配ることの大切さを教えてくれた大会だった」と述べた。

 自らが持つ連続優勝記録を更新した太田六段は「負けを覚悟する厳しい場面もあったが、優勝できてほっとしている」と喜びを語った。

 最終日の成績は下記の通り。(左が先番、〇が勝者)

  • 4回戦
    • 舩山六段 8目半 太田六段〇
    • 〇本間六段 中押し 池田六段
    • 〇後藤五段 中押し 渡辺五段
  • 5回戦
    • 後藤五段 中押し 池田六段〇
    • 〇舩山六段 12目半 渡辺五段
    • 本間六段 5目半 太田六段〇

県地区対抗囲碁大会で10連覇 太田尚吾さん(33・H18卒)

 「10連覇は意識していた。プレッシャーもあったが達成できてほっとしている」。優勝トロフィーを持って微笑む姿は、盤上を厳しくにらむ対局中とは別人だ。“絶対王者”は柔らかな表情を浮かべ、しみじみと感慨に浸った。

 碁石との出会いは5歳ごろ。祖父から教わり、小学2、3年になると碁会所に通って本格的に取り組んだ。県地区対抗囲碁大会は米沢一中1年の時に初優勝。さらなる棋力向上のため、2012年には若手の囲碁仲間と「那智囲碁研究会」を結成。月1回の例会を通して腕を磨き合ってきた。

 しかし新型コロナウイルスの感染拡大が囲碁を打つ環境を奪った。メンバーの感染リスクを減らすため、研究会の例会は昨夏を最後に開いていない。各種大会も延期や中止を余儀なくされた。2年ぶりの開催となった今大会についても「節目の10連覇に意欲はあるものの、練習を全く積めず勝てるか不安だった」と振り返る。

 普段は山形市まちなみデザイン科に勤務。市街地整備に関わる工事に関して、国や県に補助金を申請するなどの業務に携わる。家に帰れば3人の娘のパパとして育児に奮闘中。最近は5歳の長女がタブレット端末で囲碁のゲームをするようになったという。石を置く場所を教えたりするが。「構い過ぎて以後のことが嫌いにならないよう、間合いを保つことを心掛けている」と笑う。

 米沢市出身。山形市内で妻、娘3人と5人暮らし。