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わたしの料理・酒がススム、春の逸品・ラズウェル細木さん(S50卒)
新ジャガのオイルサーディンのっけ
(2017年4月14日朝日新聞より)


  漫画家・ラズウェル細木さん(60・S50卒)が20年以上、連載を続ける「酒のほそ道」。主人公の営業担当サラリーマン・岩間宗達(いわまそうたつ)が上司や同僚、友人たちと酒を飲み、季節の料理を楽しむ様子が、4〜6ページの短編におさめられています。

 ラズウェルさんは「登場人物たちが、おいしそうに楽しそうに飲んでいること。それを一番大事にしています」と言います。漫画を読みながら一杯やるファンも少なくありません。漫画そのものが酒の肴(さかな)のような存在です。

 季節の描写も読む人の心をとらえます。花見の場所取りをしながらカップ酒をすする。職場の新人を囲んで歓迎会を開く。サザエのつぼ焼きで磯の香りを堪能する――。

 単行本34巻の「春の晩酌」の回は新物づくしです。宗達が休日に、新キャベツや新タマネギ、新ジャガイモで酒の肴を作ります。

 最近は忙しくてなかなか外で飲む機会がないラズウェルさんですが、「新物が春になって次々と出てくるとうれしくなる。そういうものを肴で出してくれる店はありがたい。新物を使ったつまみが店の黒板にあると、頼みたくなりますよね」と話します。

 「春の晩酌」の回で宗達が作った1品が、「新ジャガのオイルサーディンのっけ」。ゆでた新ジャガにオイルサーディンをのせ、手製の簡単ドレッシングをかけたポテトサラダ風の料理です。

 皮ごとゆでた新ジャガをキッチンペーパーでつかんで熱いうちに皮をむき、ラズウェルさんが作ってくれました。オイルサーディンはちょっと奮発してよいものを。少しつぶしてからジャガイモの上にのせると、ジャガイモとなじみやすくなります。

 みずみずしい新ジャガと、こくのある油漬けのイワシがよくあいます。漫画の中で宗達は「ワインが思わずススムくん」と言いながら白ワインを飲んでいますが、ラズウェルさんは「洋風な料理なので、ハイボールやウイスキーもおすすめです」。(構成・沼田千賀子)


  • 材料と作り方
  • 《1〜2人前》 新ジャガイモ200グラム、オイルサーディン(缶詰)5匹、A(酢、オリーブ油各大さじ2、マスタード小さじ1、塩二つまみ、黒コショウ少々、新タマネギみじん切り10グラム、パセリみじん切り少々)
    1. ジャガイモを洗い、竹串がすっと通るようになるまで皮ごとゆでる。
    2. ジャガイモをゆでている間に、ドレッシングを作る。Aをボウルに入れ、混ぜる。
    3. ジャガイモがゆであがったら熱いうちに皮をむき、粗くつぶす。オイルサーディンもざっくりとほぐしてジャガイモの上にのせ、上からドレッシングをまわしかける。

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