芭蕉の足跡鮮やかに・洋画家・沖津さんが個展(S41卒)
(2013年5月18日山形新聞)
来場者に作品の意図などを解説する沖津信也さん(S41卒)=山形市・文翔館
松尾芭蕉と同じ行程で「奥の細道」をたどり、12年をかけて画集を出版した米沢市の洋画家沖津信也さん(65・S41卒)の個展「油絵で描くおくのほそ道」が17日、山形市の文翔館ギャラリーで始まった。
2003年の仏カルーゼル・ド・ルーブル「美の革命展」でグランプリを受賞した「夕照最上川」(酒田市)や、日展入選作の「参道こもれ陽(び)」(鶴岡市)、「道」(栃木県日光市)など、0号の小品から100号の大作まで約100点を展示した。
奥の細道の現場にイーゼルを立て、芭蕉の句を詠み上げてから、その風雅の世界を光彩豊かな点描で表現する独特のスタイル。山形市山寺を描いた「山寺蝉(せみ)しぐれ」、戸沢村の最上峡を題材にした「白糸の滝新緑」など、本県の豊かな自然を句にした芭蕉の世界観を醸し出す繊細な描写が目を引く。
この日は、個展開催実行委員長の長谷川吉茂山形銀行頭取、元東宮大夫の古川清氏、芭蕉研究家の梅津保一氏らがテープカットした。27日まで。
※「奥の細道」現地をたどる・米沢の油絵画家・沖津信也さん(2012年2月5日山形新聞)
※点描画法で四季描く・沖津さん油絵展(2010年6月17日山形新聞)
※点描で描く本県山河 米沢の沖津さん都内で個展(2009年11月20日山形新聞)