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西吾妻に観光再生の風・天元台、白布一丸で協議会・全国からの誘客の夢始動 
白布温泉観光協会会長・遠藤友紀雄さん(S58卒) (2020年10月30日山形新聞より)


白布温泉観光協会会長・遠藤友紀雄さん(S58卒)

 米沢市の天元台高原と白布温泉の活性化を目的に「天元台×白布リボーン協議会」が今年6月に設立され、白布温泉観光協会会長の私が初代会長を仰せつかった。壮大なプロジェクトの経緯と概要を紹介させていただきたい。そして、応援をお願い申し上げる次第である。

 1963(昭和38)年に開業した天元台スキー場は70年代のスキーブームに乗って、白布温泉ともども一時代を築いた。標高の高さと独特な気候が生み出す歯ブラシ樹氷、上質な粉雪、そして「スキー検定1級を取るなら天元台で!」という技術ブランドが大きな魅力であり、たくさんのスキーファンを魅了してきた。

 白布温泉は1312年の開湯以来、歴史とともに多くの人々を癒し、全国から客様をお迎えしてきた。量、質とともに誇れる温泉で、独特の山あいの風情が人気であった。しかし、悲しい哉2000年に白布温泉街で大火があり、地域のショックは計り知れなかった。

 近年の来客数は、ピークだった1995年ごろに比べると半分以下に落ち込み、将来への不安が募っていた。昨年12月、白布温泉観光協会の前会長から突然「大事なことなので夜、集まってほしい」との連絡が入り、そこで切り出されたのがこのリボーン会議の話であった。

 今後5年間、国からの補助と米沢市をはじめ関係機関の協力を得て、必要な広告宣伝や誘客事業、人材育成、景観整備、拠点としての魅力整備を行う内容だった。アイデア出しや疑問、希望などをテーマに深夜まで会議を続け、「夢」を語り合った。

 関係者の努力が実を結び、今年3月、国から「西吾妻山×天元台高原×白布温泉エリアリボーンプロジェクト」が採択されたが、喜びもつかの間、新型コロナウイルス感染症の問題が全国に広がった。3、4月、世の中は旅行などのレジャー分野が自粛され、足元の商売への不安が募った。予定通りのプロジェクト発信は不透明となった。

 5月末に、行政の尽力もあり、地元のお客様が少しずつ宿泊にいらしていただくようになり、6月半ばにリボーン協議会設立総会が開催された。その後、体制固めが着々と進んだ。空き家を改修して事務局を整備し、優秀な事務局員を雇用。そして先日は具体的なプロジェクト策定と運営支援パートナーがコンペを経て決定した。

 計画では「6年後の自走」を掲げている。6年後、天元台として、白布温泉として、このプロジェクトが軌道に乗り、全国から多くのお客様を招く夢を現実にすることが求められている。

 「リボーン」とは再び生まれること。大いなる吾妻の大自然から湧き出す温泉のごとく、白布、天元台が魅力的な再生を果たすべく頑張っていきたい。今後の活動をどうか応援していただきたい。このプロジェクトを通じてさまざまな魅力を創出し、地元を挙げてお客様をお迎えします。ご期待ください。

天元台・白布エリア観光再生へ協議会・会長に遠藤友紀雄氏(2020年6月18日山形新聞)