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米沢に志士・雲井龍雄像を・建立21年目標に、寄付募る
(2019年6月18日山形新聞より)


雲井龍雄の銅像の仮図案

 市民有志 業績や魅力伝えるシンポ開催

 明治維新期に活躍した米沢藩出身の志士・雲井龍雄(1844〜71年)を顕彰しようと、米沢市民有志が市内に銅像の建立を計画している。16日に同市の伝国の杜でシンポジウムを開き、雲井の業績や魅力について考えた。

 銅像の建立を計画しているのは昨年夏に設立されたNPO法人雲井龍雄顕彰会(屋代久理事長・S47卒)。雲井の墓が建つ同市の常安寺内に没後150年となる2021年の夏に建てることを目標にしている。政策は上杉神社内の天地人像を作った新井浩福島大教授に依頼する予定。

 下級武士の家に生まれた雲井は学問に優れ、江戸の学問所で全国に人脈を広げた。戊辰戦争の際には、薩摩藩を批判した「討薩檄」を著し、奥羽越列藩同盟の士気を高めた。一時は新政府に加わるも、困窮した士族の救済を図ったことが反政府挙兵と見なされ、27歳で斬首された。漢詩にも優れ、自らを貫く生き方が明治以後の若者にも影響を与えたとされる。


雲居龍雄の人物像などを考察したシンポジウム=米沢市・伝国の杜

  シンポジウムは銅像建立の機運醸成を図ろうと、雲井龍雄顕彰会が初めて開き、約60人が聴講した。新井教授を含む4人の専門家らが登壇し、地元の子どもたちに雲井をどう伝えるかなどを考えた。

 同顕彰会の上泉泰副理事長(S47卒)は、戊辰戦争後の微妙な立場もあって、米沢で雲井についてあまり語られてこなかった歴史を考察。「必ずしも生き方が正しかったとは言えないかもしれないが、こういう男がいたと伝えていきたい」と強調した。新井教授は銅像のスケッチ案を披露し、「剣から言論に移り変わる時代の中、はざまで揺れ動く人の姿を表現したい」と思いを語った。

 同顕彰会は銅像の制作に賛同する人から寄付を募っている。問い合わせは屋代理事長090(3366)6982。

 ※雲井龍雄を顕彰へ銅像計画・米沢市民有志がNPO寄付呼びかけ(2019年6月1日朝日新聞)