藩校興譲館、米沢中学、米沢一高、米沢西高、米沢興譲館高と続く米沢興譲館同窓会公式サイト

ホームページロゴ

 

商店街に「素朗風土交流館」オープン・人と人結ぶ朗らかな場所へ
古川和夫さん(S38卒)・元酒・そば店改装し運営
(2021年4月4日山形新聞より)


長年営んできた酒・そば店を改装し、交流スペース「素朗風土交流館」をオープンした古川和夫さん(S38卒)
=高畠町

 高畠町の昭和縁結び通りに、交流スペース「素朗風土交流館(すろうふうど)」がオープンした。45年近く酒・そば店を営んできた古川和夫さん(76・S38卒)が店内を改装し、高畠に関する貴重な資料や収集してきたビールの空き缶などを展示。長年まちづくりにも携わってきた古川さんは「これまでの人脈を生かし、風(外からの人)と土(地元の人)がつながる拠点にしていきたい」と期待を膨らませている。

 古川さんは1948(昭和23)年創業の「ふるかわ酒店」を32歳で引き継ぎ、99年からは観光客の要望に応えて店の一角で手打ちそばを提供してきた。地元の酒や食材にこだわる「スローフード」で町内外にファンが定着したが、高齢化のため常連客に惜しまれながら昨年11月に閉店した。

 本業の傍ら商店街や商工会、観光協会などの役員などを務め、地域の案内人として視察や教育旅行生の受け入れも担ってきた古川さん。「人が集うお茶のみ場をつくりたい」という長年の夢を実現するため、店舗の改装に乗り出した。

 「素朗風土交流館」の名称は、素敵で朗らかな風と土の人が集まるように−との願いが込められている。交流館を訪れるきっかけになればと、酒店だったスペースの壁には缶ビールコレクションがずらり。本県関連をはじめ、長野冬季五輪の記念缶など約450種類を飾った。教育旅行生が感謝をつづった色紙も展示している。

 本棚には高畠にまつわる新聞記事のスクラップや書籍のほか、交流のあった学生の卒業論文などここにしかない資料もあり、貸し出しもしている。そば店だった場所には、これまで通り昭和の懐かしい漫画本や古書が並び、今後は地域団体が会議などで自由に使えるようにしたいという。

 「『高畠を知るなら素朗風土交流館』と言ってもらえるような空間にしたい。どんなことでも頼ってほしい」と古川さん。入館無料。不定休で営業は午前10時〜午後6時。問合せは0238(52)0323。

今も生活支える凝灰岩・古川和夫さん(2013年4月7日山形新聞)