藩校興譲館、米沢中学、米沢一高、米沢西高、米沢興譲館高と続く米沢興譲館同窓会公式サイト

ホームページロゴ

 

失敗まんじゅう「目」つけたら・南陽の和菓子店ツイッターで話題
 (2020年11月18日朝日新聞より)


黒ごまで「目」を付けた「かぼちゃまんじゅう」=菓子処六味庵

 裂け目は「口」 黒ごま乗せ表情に「着眼点変えた好例」称賛続々 ほぼ完売

 目を付けたみたら―。南陽市の和菓子店が、皮の破れた失敗作のまんじゅうに黒ごまで目を付けたところ、表情豊かなまんじゅう生まれ変わってほぼ完売。経緯を伝える投稿がツイッター上で話題になり、などの称賛が相次いだ。

 和菓子店は、南陽市椚塚の「菓子処六味庵」。先月、カボチャが旬の時期に販売する「かぼちゃまんじゅう」を蒸していた時、ハプニングは起きた。

 作業に当たっていたのは、専務の菅野幹大さん(33・H18卒)。中のあんがやわらかすぎたのか、蒸しあがった約40個のまんじゅうの皮が破裂してしまった。


本来の「かぼちゃまんじゅう」。ハロウィーン時期にはお化けの焼き印をつけている。

 家族で食べるか、近所におすそ分けするか―。大量の失敗作を前にして途方に暮れる幹大さんに、店の広報などを担当する妻がこんな提案をしてきた。

 「目を付けてみたら?」

 ちょうどハロウィーンをを控えていた時期で、東北芸術工科大卒の妻が思い描いたのは、口を空けたカボチャのランタン。

 幹大さんは早速、皮が破れた部分を口に見立て、手近にあった黒ゴマを乗せて目を付けてみると、個性的な表情のまんじゅうに。

 写真を店のツイッター(@mutsumian63)に投稿すると、「目のつけどころを変えた好例」「製品の不均一を『価値』に変えるアイデア」など幹大さんたちの機転に好意的な声が続々と寄せられた。

 失敗作だったまんじゅうは、本来の商品と同じ1個120円でほぼすべて売れた。中にはツイッターで知り、宮城県から店に来てくれた人もいたという。

 「元々、失敗作なんで」と恐縮する幹大さん。「フードロスも含めてこんなに興味を持ってもらえた。私自身、付加価値のつけ方を学び、財産になりました」と振り返りつつ、アイデアをくれた妻に感謝していた。

目の付けどころ「いいね」 南陽の菓子店、傷ものまんじゅう生まれ変わる(2020年11月2日山形新聞)