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体育教諭人生の総集編・佐々木隆さん・記録した冊子50号
(2020年10月23日山形新聞より)


自身の実践の記録をまとめた冊子「練習」の発行を50年余り続けてきた佐々木隆さん(85・S28卒)
=米沢市

 米沢市吹屋敷町の元小中学校長佐々木隆さん(85・S28卒)は、米沢四中の体育教諭だった1968(昭和43)年からほぼ毎日、自身の教育指導の記録などをまとめた冊子「練習」を発行している。今年発行の第50号は、これまでの総集編とし、今月に完成。「自分の生きざまをまとめてきて良かった」と話し、「人生100年時代。何かに挑戦し続けたい」と意欲は尽きない。

 山形大を卒業し、教員の道を歩んだ佐々木さん。文章を書くことが好きで、資料などを大事に取っておく「収集魔」を自認している。30歳を過ぎたころ、自身の成長のために「無我夢中に実践していることや感じたことを年に1回まとめてみよう」と冊子の制作を決意。タイトルは、経済学者の小泉信三の言葉「練習ハ不可能ヲ可能ニス」から付けた。

 各号では、発行当時に自身が取り組んでいた記録や資料などを掲載。顧問を務めた体操部やバレーボール部の大会記録や指導に対する考え方なども盛り込んでいる。途中仲間の教員と作った「体育実践有志会」の名前で発行した時期を経て、個人発行となり現在に至っている。冊子は仲間の教員や教え子に配ってきた。

 掲載内容は、自身の歩みとともに変化している。管理職となると学校経営、教員退職後に幼稚園長に就任すると幼児教育、近年は社会教育や認知症予防、高齢者の健康などについても載せている。一方、「自身の実践の記録」であるということはずっと変わっていない。最近では、自身が高齢者学級で講話をした内容や、普段の生活で健康長寿のために心掛けていることなどをまとめている。

 総集編の50号は、これまでの掲載内容を並べながら、通常の4倍のボリュームのA4判207ページにまとめ、300部印刷した。編集はパソコンを使って自分で行っており、、当時の写真も多数盛り込んだ。佐々木さんは「振り返ると、さまざまな出会いに恵まれた。また新たに頑張らないとという気持ち」と話している。希望者には無料で提供する。問い合わせは佐々木さん0238(22)8862。