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“科学の甲子園”最高賞に米沢興譲館 設計に工夫、独創性が評価
(2020年7月4日山形新聞WEB版より)


台車の上を台車が滑るというアイデアで優秀賞に輝いた生徒たち=米沢市・米沢興譲館高

 高校生が科学の知識や技能を競う科学の甲子園全国大会のプレゼンテーション書類審査で、米沢市の米沢興譲館高(柿崎悦子校長)が、千葉県の高校と並び最高賞の優秀賞に輝いた。新型コロナウイルスの影響で中止となった大会の代替審査で、休校期間中もオンラインで実験を重ねた生徒たちの努力が実を結んだ。

 昨年10月、当時の2年生から選抜された8人のチームが県大会でトップの成績を収め、今年3月にさいたま市で開かれる全国大会で、筆記と3つの実技種目で順位を競う予定だった。都道府県の各代表が競う本大会は中止となったが、主催する科学技術振興機構(JST)は、全国の生徒たちが既に予備実験に取り組んでいた事前公開課題の実技1種目について書面による審査を行った。審査は全国22校が対象となった。

  競技内容は、与えられた素材で電子回路を組み込んだ台車を制作し、制限時間内にコースを往復しながら運んだブロックの量を競うもので、高く積んだ荷物を崩さずに発進、停止させる慣性制御の発想がポイントになる。ゆっくり停止させるために電子回路を工夫する学校が多い中、同校は約1メートルの長さの台車の上に、レールと小型台車を設置した。これにより、急ブレーキがかかっても小型台車がレール上を滑ることで慣性を抑えることができ、独創的なアイデアが高く評価された。

  臨時休校の期間はキャプテンの安部央人(ひろと)さん(17)が家で台車を制作し、インターネット上で通話しながら実験を重ね、プレゼンテーションシートを作成した。安部さんは「みんなで意見を出し合い、休校期間も努力したことが評価されてとれもうれしい」と笑顔で話していた。