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多様な曲線描く装置考案・山形大生・橋謙太さん・特許コンテスト優秀賞
(2020年5月25日山形新聞より)


文部科学省など主催のパテントコンテストで優秀賞に輝いた工学部2年生の橋謙太さん(H31卒)
山形大にも同省局長賞が贈られた=米沢市

 アイデア、製図講義中に

 山形大工学部2年生の高橋謙太さん(19・H31卒)が考案した多機能描画装置が、文部科学省などが主催する学生対象の2019年度パテント(特許)コンテストで優秀賞に選ばれた。同学部からの受賞者は高橋さんが5人目となる。また、山形大も特許技術の仕組みを継続的に指導している点が認められ、2度目となる同省科学技術・学術政策局長賞を受賞した。

 大学にも局長賞

 高橋さんが考案した多機能描画装置は、広げたロール紙の上で動かすことで規則的な正弦曲線が描けるのはもちろん、複数の波長・周波数が混在した不規則な曲線も描くことができる。コンテストでは新規性と斬新な発想、製品化された場合の汎用性が高く評価された。1年時の昨年9月にコンテストに応募し、昨年12月に入選が決まった。弁理士のアドバイス、出願などが無料となる権利を得て、今年3月に特許庁への出願が完了した。

 高橋さんは米沢市出身。平面図などを引く技術を習得する製図講義の際、装置のアイデアがひらめいた。「授業で使ったテンプレート(ひな型)は種類が少なかったので、さまざまな曲線が描ける装置を自作しようと考えた」と振り返る。装置の仕組みは、歯車やクランクなどを複数組み合わせたり、軸をずらしたりすることで、多種多様なペンの動きを可能とした。

 パテントコンテストは知的財産権制度の理解などを目的に毎年開催されたいる。19年度は全国の大学や高等専門学校、高校から計724件の応募があり、高橋さんの装置を含む30件が優秀賞に選ばれた。山大工学部は12年度からシステム創生工学科の学生が授業の一環で取り組んでいる。