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論語で人生見詰めなおす・「和を大切にした学びの機会にしていく」・吉田美枝さん(67・S46卒)
南陽市立結城豊太郎記念館「大人の論語教室」世話人代表
(2019年8月18日山形新聞より)



 古代中国の思想家・孔子の教えを学ぶ「大人の論語教室」が、28日から南陽市立結城豊太郎記念館の臨雲文庫で始まる。40〜70代の市民有志が世話人会を組織して運営している点が特徴で、3年目のスタートに当たり世話人代表の吉田美枝さん(67・S46卒)=同市宮内=に教室の魅力や活動への思いを聞いた。

 −大人の論語教室の内容は

 「山形大地域教育文化学部の三上英司教授を常任講師招き、8〜11月の毎月最終水曜日夜に1時間半の話をしてもらっています。教室の延べ出席者は2017年度が157人、18年度は172人に増えました。学ぶこと、弟子に伝える『仁』の姿、『徳』の磨き方など、設定テーマは受講生が興味を持って楽しく学べるものばかり。2年目の昨年は質疑の時間も設けていただき、先生との交流が広がっています。今年は28日と9月25日、10月30日、11月27日に予定されています。年齢や性別、職種、南陽市民であるかどうかは問わず、1回の受講料500円で誰でも参加できます。私を含め17人で世話人会(論語に親しむ会)を組織し、運営を手伝っています」

 −教室に参加するようになったのはなぜ。

 「学生時代、授業や講義で論語を学んではきましたが、生き方の教訓が示されているものと認識したくらいで、正直あまり印象がありません。そんな中、一昨年に記念館の加藤正人前館長から『8月に教室が開講するので参加してみないか』と誘いを受けました。『年齢や経験を重ねた今だったら、新しい学びができるはずだ』と思い、受講することにしました」

 −世話人会「論語に親しむ会」の代表として、今年はどんな教室にしたいか。

 「女性の世話人が多いことから、活発で和気あいあいとした雰囲気で運営するのはもちろん、三上先生のお話によって今年も受講生全員から『もっと早く論語を学んでおけばよかった』という感想が聞けると思っています。過去2年間はシニア世代の受講が多いので、若者たちが気軽に参加できる環境づくりは課題。そこは知恵を絞ってみたい」

 −自身にとって、論語の魅力とは。

 「教室に8回出席し、論語は堅苦しくない身近な存在だと知りました。今、論語の教えを自分に重ね合わせ、人生を見詰めなおせるのはありがたい。私は、論語の一節『和を用て貴しと為す』にある『和』という言葉が好き。今年の教室も人と人との和を大切にした主体的でオープンな学びの機会にしていくので、ぜひとも多くの人に受講してほしい」