斜平山の自然、じっくりと・米沢・観察拠点オープン (2019年5月22日山形新聞より)
はく製や写真などが並ぶ「芦沢小舎」の室内。初めての学習会には約20人が集まった。
=米沢市李山
学習会も開催、情報交換の場に
米沢市街地の西側に南北に伸びる山塊「斜平山(なでらやま)」の自然観察の拠点にしようと、愛好者らのグループが山の東側の麓に「なでら山フィールドミュージアム 芦沢小舎(ごや)」を開設した。観察会や学習会を同所や周辺で開くほか、調査・研究内容の発表や情報交換の場としても広く活用したい考えだ。
斜平山などでほ乳類の調査をしている元教員の鹿俣浩さん(57・S55卒)=同市御廟3丁目=が中心となり、同市李山にあったそば屋の建物を改装して開いた。昨年3月に退職した後、研究仲間で米沢南部小教諭の雨田祐二さん(47)=同市徳町=らの協力で準備を進めた。
拠点での活動のメインは、昆虫や植物などの観察会と、専門家を講師に招いた学習会の2本柱。観察会などは土曜日に開催し、開催日以外にも事前調整の上で希望者が利用できるようにする。建物はトイレや水道を備え、鹿俣さんと雨田さんが持ち込んだ図鑑や書籍などが並ぶ。クマやタヌキなどのはく製も置いた。
18日には初めての学習会を開催。約20人が集まり、斜平山の地形や植物などについて学んだ。25日午前9時半からは、雨田さんの指導で昆虫観察会を開く。
鹿俣さんは「斜平山ほど多様な自然が残っていて、市街地に近くて観察しやすい場所はない。人が集まる場所にしたい」と話す。
HPに観察会日程
観察会などの日程はホームページ(http://hyou-tan.verse.jp/asizawa/asizawa.html) に掲載。問い合わせは鹿俣さん090(8615)7611。