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剣の道精進最高位・三條貞夫さん(S45卒)、八段に合格
(2018年12月29日山形新聞より)


「八段になり、人間としても模範にならないと」と話す・三條貞夫さん(S45卒)
=米沢市。三條かの記念館

 「人間としても模範に」

 米沢市城南1丁目の歯科医師三條貞夫さん(66・S45卒)が、全日本剣道連盟の最高段位の八段昇格審査に合格した。今回、合格率0.7%という狭き門を突破。県内の八段保有者は三條さんを含めて5人となった。初挑戦から合格まで約15年。三條さんは「ほっとしたのと同時に、最高段位の重みを感じている」と話している。

 審査は11月29日に東京の日本武道館で行われた。受審資格は「七段合格から10年以上修業し、46歳以上」。全国の911人が参加し、試合形式の立ち合いなどを行った。技術だけでなく、所作や風格なども審査され、合格者はわずか6人だった。

 三條さんは剣道道場「米沢恒武館」館長の父の影響で幼少時から剣道に親しみ、高校から本格的に競技を始めた。29歳で館長に就任し、現在まで歯科医師の仕事と剣道の両立を続けている。選手としては国体に5回出場している。

 八段への挑戦資格を得たのは51歳の時。審査は年2回実施され、参加者の約9割が1次試験で落とされる。当初は1次試験の突破もならず、会場で合格者の動きを見たり話を聞いたりして研究を重ねた。数年で2次試験には進めるようになったが、あと一歩で合格には届かない時期が続いた。講習会や出稽古で八段保有者などから学び、山形市の矢作恵一郎八段福島市の佐藤孝康八段には毎週稽古をしてもらって腕を磨いた。

 今回の審査では、相手の動きを冷静に見る余裕もあり、会心の出来で合格をつかんだ。「剣道だけでなく、人間としても模範になることが求められる。これからが大変」と気を引き締めつつ「これまで教えていただいた剣道を、子どもたちや地域の人たちに伝えていきたい」と意気込んでいる。

全日本剣道連盟・剣道八段審査会・三條貞夫さん(2018年11月29日)

12月29日山形新聞