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自分でいられる場に・米沢のWith優・新たな就労訓練拠点 (2018年12月17日山形新聞より)


店名の由来となったハルニレの遊具の脇に立つ白石祥和代表(H12卒)
=米沢市・広場カフェはるにれ

カフェ、若者以外もOK

 不登校や引きこもり、就労に悩む若者の支援に取り組むNPO法人With優(米沢市、白石祥和代表・H12卒)は新たな就労トレーニングの拠点となる「広場カフェ はるにれ」を同市西大通1丁目のアクティー米沢内にオープンする。対象を若者だけでなく幅広い世代に拡大。誰もが気軽に訪れ、つながることができる地域の居場所を目指す。

 With優は県内唯一のフリースクールのほか、就労を支援する「置賜若者サポートステーション」、就労トレーニングを行う「会員制居酒屋 結(ゆい)」などを運営。現在約170人の子どもや若者の支援を行っている。一方で、孤立しがちなひとり親や生活困窮者などから相談も多く、そうした人も気軽に足を運べる場をつくろうと、広場カフェを開設することにした。

 オープン当初は10〜60代の7人が清掃や調理、接客などのトレーニングに参加。交通手段がないなど夜間帯の居酒屋では参加しにくかった人の挑戦を後押しする。中には生活保護受給者もおり、中間就労の場と位置付け、将来的な自立につなげる。スタッフ2人が常駐し、社会福祉協議会などと連携しながら来店者の相談にも応じる。子ども連れでも訪れやすいよう、店内には木製の卵プールや遊具を設置した。

 地域の支え合いを醸成しようと、新たな寄付システムも運用。500円分の飲食ごとに10円の寄付ができる木製のコイン1枚が渡され、利用者は店内に設置された10団体の募金箱から応援したい活動を選んで寄付できる仕組みだ。白石さんは「地域活動をもっと身近に感じ、子どもの頃から支え合いの文化に親しんでほしい」と話す。


木製のオリジナルコインを応援したい団体の募金箱に入れると、10円が寄付できる。

 店内には店名の由来にもなったハルニレの木を加工した遊具が“鎮座”する。かつて同市内にあった樹齢260年の大木だ。ハルニレの花言葉は「信頼」で、関係を構築し、自立に向けて地域が後押しできる場になるようにとの思いを込めた。 「いろんな世代の人がつながり、自分が自分でいられる居場所にしたい」と白石さん。たくさんの挑戦が詰まった拠点が動き出す。

 メニューは定食やうどん、パスタなど。営業時間は午前11時〜午後4時。(ランチは午後2時まで。)火、日曜定休。問い合わせはWith優0238(33)9137。

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12月17日山形新聞