縄文の女神 “触れます” 3Dプリンターで模型に 県立博物館
(2013年6月22日山形新聞より)
3Dプリンターで制作した縄文の女神の模型=山形市・県立博物館
県立博物館などは最先端の3Dプリンター技術を活用し、4500年前の遺跡から出土した国宝「縄文の女神」(西ノ前土偶)の小型模型を製作した。3Dデータを基に実物の形状を忠実に再現しており、レプリカを含め、これまで触ることができなかった女神に触れて形を知ることができるようになった。
実物の3分の1 高梨館長(S49卒)「身近に感じて」
模型は実物の3分の1の大きさで高さ15センチ。東北芸術工科大がレーザースキャナーで実物を計測した際の数値を基に3Dデータを算出し、県立産業技術短期大学校の庄司英明教授が3Dプリンターを使って製作した。マイクロメートル単位で面を積み上げていくといい、この大きさで6時間ほどかかったという。
今回は合成樹脂で制作しており、材料費は約1万3千円。従来のレプリカに比べれば安価だが、より安い材料を使うことで、同館は複数作ったり、実物大を制作することを視野に入れる。本県の高度な最先端技術もPRする考え。
同博物館の高梨博実館長(S49卒)は「小中学校に貸し出し、児童生徒に縄文の女神を身近に感じてもらい、触れることで目が不自由な人から形を知ってもらうことができる」と期待する。
「縄文の女神」にいつでも会える・高梨博実県立博物館長(2013年4月6日山形新聞)