見直される同窓の“絆” 名門校ならではの結束力 (2012年5月15日 週刊ダイアモンド20120519号)
週刊ダイアモンド 2012/05/19(画像をクリックでPDFを表示します)
(前文略)
石巻の小学校を支援した米沢興譲館の同窓会
(中略)山形県の米沢興譲館高校では、同窓会が支援に動いた。石巻市立向陽小学校の校長である宇津江俊彦さんの同窓メンバー(1978年卒)らが4月初めに現地入りし、救援物資を届けた。宇津江さんは回想する。
「30年ぶりに会う人もいて、涙が出るほど嬉しかった。しかも、わたしが向陽小に勤めていると人づてにたどってくれたようで……。当時は避難所として学校を開放し、教員一同泊まり込みで対応に当たっていて、また、ガソリン不足で家に帰りたくても帰れない状況。そこへ200リットルものガソリンを届けてもらい、本当に助かりました。」
米沢興譲館は1618年に創基された日本最古の藩校がルーツ。進学実績も高いが、生徒会に当たる自治会をベースにオープンスクール(中学生のための高校体験)など様々な行事が生徒主導で進められる実績を持つ。その蓄積が震災ボランティアでも自然に発揮されたのだ。(後略)
鈴木隆祐(ジャーナリスト、「名門高校人脈」著者)
※東日本大震災支援中間報告とそのお礼の手紙(2011年4月3日・8月某日)