米沢商工会議所の新会頭に就任・酒井彰さん(S41卒)
(2011年11月11日山形新聞)
酒井彰さん(62歳・S41卒)
飾らない人柄と行動力が魅力。「自己中心的なので会頭にはふさわしくない」と謙遜(けんそん)するが、周囲の評価は逆。難局こそ気鋭のリーダーが必要であるとして、佐藤良吉前会頭らの強い要請でトップに推挙された。
とにかくエネルギッシュだ。毎日午前3時半に起床し、夏場は朝食前にロードレーサーで30キロを走る。船坂峠を越え小野川温泉に入って自宅に戻るコースがお気に入り。白布温泉や南陽市まで足を伸ばすこともある。
趣味は世界遺産巡り。訪れたのは52カ国に上り、一人旅も多い。ガラパゴス諸島のイグアナの進化に関する話題がいつの間にか企業の生存競争に、イースター島の歴史が現代の国際情勢へと展開し、口調は熱を帯びる。「環境の変化に対応しながら官民一体となって人づくり、ものづくり、地域づくりに努めたい」との抱負は「歴史も文化も交流から生み出される」という旅の知見と無関係ではない。
新潟大工学部を卒業後、乳酸菌飲料販売の営業などを経て32歳で冠婚葬祭の互助会を始めた。父から会社を継いだ42歳の時、その後の30年でなすべき事柄を「人生カレンダー」に書き込んだ。60歳で会長職を辞したのは計画通り。還暦後の目標に上げた▽ホノルルマラソン完走▽四国遍路▽世界遺産めぐり20カ所-はいずれも達成したが会頭就任は想定外。「新たに“社会貢献”を書き込まなければならなくなった」と笑う。
現在はケーブルテレビ事業を行うニューメディアの社長米沢市内で母、妻、二男夫婦と5人で暮らす。62歳。