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全身麻酔の手術再開/「漢方外来」開設
高畠病院副院長・大木さん(S45卒)「古里に貢献したい」 
(2009年11月21日山形新聞掲載記事)

 

大木宏さん
「町民の病気予防と健康に貢献したい」と語る 大木宏さん 

=高畠町・公立高畠病院

 

 高畠町の公立高畠病院の副院長大木宏さん(58)=東京都大田区、同町中島出身=が就任してから4カ月が経過した。麻酔科医として同病院での全身麻酔による手術の再開を支えているほか、新たに漢方外来を設けるなど医療サービスの充実に努めている。

 大木さんは同町の和田小を卒業。米沢興譲館高から北里大医学部に進み、神奈川県内の病院に30年以上勤務した。高畠で暮らす母親の世話をするとともに、「残りの医師人生、古里の人たちの病気予防と健康に貢献したい」と、Uターンを決意。7月に着任し、現在は月−金曜は町内の実家で、土日は東京の自宅で生活している。
  公立高畠病院の常勤医師は9人。これまでは麻酔科医がいなかった上、外科医の不足もあり、全身麻酔での婦人科や外科の手術は大木さんの赴任により2年ぶりに再開。既に10回行われた。麻酔科医の存在は、今後、外科医の増員を図る上でも意味が大きいという。月、火、木曜の午前は内科外来も担当。10月からは月1度の往診も担っている。
  漢方について大木さんは、30年以上研究してきた。「漢方外来」を7月中旬に開設。「禁煙外来」と同じように内科系の特殊外来として、生活習慣の改善や病気の予防として診察、漢方薬を処方している。10月中旬までに延べ60人を診察。「健康診断で異常が見つからなくても百パーセント健康だと言い切れる人は少ない。漢方の利用や生活習慣の見直し、正しい薬の飲み方などを伝えたい」と語る。
  また。38度ぐらいのお湯に時間をかけて入浴することが腸内細菌に影響を与え、健康につながる−が持論。大木さんは「患者の病気を治すだけでなく、患者が病気にならないように指導することも病院の役目。地域の人たちと触れ合い、患者と同じ目線に立って診療していきたい」と話している。


 

11月21日山形新聞