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ぐるっと東北 母校をたずねる 県立米沢興譲館高校-6
先輩、後輩みな「君づけ」 小嶋総本店社長・小嶋健市郎さん=1998年度卒
(2017年7月14日毎日新聞東北版より)


小嶋総本店社長・小嶋健市郎さん=1998年度卒

 「東光」の銘柄で知られる造り酒屋、小嶋総本店(米沢市)は、1597年の創業以来、上杉藩御用達の酒屋として歴史を紡いできた。24代目社長の小嶋健市郎さん(37)=1998年度卒=は「興譲館は、単なる高校というよりも、米沢のまちの歴史の一部。皆にそう思われる学校として続いてほしい」と話す。

【猪飼順】

  両親とも興譲館の卒業生で、身近な学校でした。親世代からは「バンカラな校風で、げたを履いて」などと、よく聞いていましたが、自分の頃はもう普通の学校だったかな。  

 所属はバスケットボール部で、学校として初めて県内ベスト8まで勝ち進んだ時期。結構、打ち込んでいたと思います。進学校の割には部活を頑張る校風でしたが、それでも午後7時ごろまでには終えなきゃいけない。先輩、後輩もみな「君づけ」で呼んで、和気あいあいとしたものでした。

 何かにつけて順番が張り出されたりする校風。毎年恒例のマラソンでも、記念の数字などに合わせて、その順位の人が賞品をもらったり、表彰されたりしていました。3年生だった98年は、藩学創設300周年の記念式典などが開かれた年。仲間10人くらいと「300位を狙いにいこう」と計画しました。男子の部は350人ほどですから、途中で人数を数えながら待機してね。その年は、折り返し地点近くでスズメバチが出て、何人も刺されて搬送されたり、距離が短くなったり、もうごちゃごちゃ。結局、300位の表彰も賞品もなくて、そんなオチも含めて楽しかった思い出です。

 通っていたのは、市内中心部から移転した後で、今の校舎です。自転車通学は、雪が深い冬には禁止になります。でも、30分歩くのが嫌で、内緒で使っていました。前輪が通った真上をまっすぐ後輪を走らせると、ツルッと滑ることはあっても、横転するような横滑りはしないんです。車を運転する立場になって、なんて危ないことをしていたんだとあきれました。在校生には、冬の自転車はやめた方がいいと言いたいですね。

 当時から、いずれは家業を継ぐと、自然に考えていました。そのためにも、外の世界を見てこようと、大学卒業後、メーカーに就職、さらに米国の輸入卸会社で働き、米沢に戻ってきたのは2011年です。広がりすぎていた品種を見直すなど、この6年で販売や経営面での改善は一段落しました。

 これからは、酒そのもの。蔵としてどういう酒を造るか。日本酒の概念や枠を広げるようなものを目指したいですね。家業として長く続けていることを、ヨーロッパなどでは価値あるものとして評価してくださる。今は全体の6%ほどの輸出も、倍増させたいです。

 戻ってきて、興譲館は単なる高校じゃなくて、米沢のまちの歴史の一部なんだと感じるようになりました。上杉神社がいつも立派に整っていてほしいのと同じで、いつまでもいい学校であってほしいと思います。

 こじま・けんいちろう 1980年生まれ。慶応大学卒業後、東京の日用品メーカー、米国の輸入卸業者などで働く。2011年、米沢に戻り、小嶋総本店専務。15年に現職。「東光」のほか、特約店販売のみの「洌(れつ)」など。梅酒も国内コンテストで3冠を受賞した。


自頼奨学生証書交付式で、財団代表理事の横戸隆・米沢興譲館校長から証書を手渡される奨学生
=米沢市中央の我妻栄記念館で

「自頼奨学生」半世紀で334人

 在校生を経済的に支援する奨学金を運営する「自頼奨学財団」は、卒業生の民法学者、我妻栄(1897〜1973年)が文化勲章を受章したのを機に、66年に設立された。今年度も新たに8人の奨学生が選ばれ、これまでに支援を受けた我妻の後輩は、334人に上る。  

 14(大正3)年に県立米沢中学校(現米沢興譲館高)を卒業した我妻は、「自分も育英資金で大学を卒業したから、少しでも社会に還元したかった」と、奨学基金を寄付した。

 我妻の父は「児雷也(じらいや)」というあだ名で慕われ、我妻自身は「児雷子」と呼ばれていたことが、財団名の由来だ。自立心を持つようにという願いを込めて「自頼」の文字を当てたという。

 我妻栄記念館で6月、今年の自頼奨学生証書交付式が開かれ、斎藤栄助・選考委員長=62年度卒=は「我妻先生のように自分の意思を曲げず、前向きに進んでほしい」と激励。3年生の早川慶信さん(17)は「奨学生の名に恥じないよう一層勉学に精進し、社会に貢献できるように努力します」と決意を述べた。

【佐藤良一記者・S52卒】


 ■卒業生「私の思い出」募集

 県立米沢興譲館高校卒業生の皆さんの「私の思い出」を募集します。300字程度で学校生活や恩師、友人との思い出、またその後の人生に与えた影響などをお書きください。卒業年度、氏名、生年月日、職業、電話番号、あればメールアドレスを明記の上、〒100-8051、毎日新聞地方部「母校」係(住所不要)へ。メールの場合はtohoku@mainichi.co.jpへ。いただいた「思い出」は紙面や、毎日新聞ニュースサイトで紹介することがあります。


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