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伝統村で健康に貢献・伊藤雄平さん(26・H20卒) ベナン、コミュニティー開発
(2016年1月16日山形新聞より)


保健センターで母親たちに予防接種の説明をしている伊藤雄平さん(H20卒)

 山形なら雪が降り積もる今の時期、私がいるベナンは乾期に入り、日に日に暑苦しくなっています。マレーシアの観光地ペナンとよく間違えられますが、私がいるのは濁点がつく“ベ”ナンです。駐日大使として活躍している元コメディアンのゾマホン・ルフィンさんの出身国でもあります。
 任地のラロは、首都ポルトノボから車で5時間の距離に位置しています。ベナンの中でも開発が遅れており、俗に「忘れられた地域」と呼ばれています。私はラロ保健センターに所属し、地域保健の活動を行っています。外国人は私と先輩隊員の2人だけなので、初めて会う人たちは宇宙人を見たかのような顔をして、肌や髪の毛を触ってきます。そして「ヨボ ヨボ ボンソワー サヴァ ビアン メルシー エ ブー(白人さん、白人さん、お元気ですか?)」と会うたびに歌って歓迎してくれます。
 住民の多くは自給自足で暮らし、昔ながらの生活様式や伝統文化を守り続けています。近代医療を好まない住民が多い印象があり、乳幼児の予防接種率は50%ほどしかありません。一部の住民は呪いが原因で病気になると信じているため、病気になると呪術師のところにいく風習も残っています。
 日ごろは村々を巡回し、住民から昔ながらの健康に関する知恵を教えてもらっています。伝統医療で治療できない疾患に対しては、保健センターの利用を促しています。貨幣経済があまり浸透していないこの地域において、村人の手が届く費用で、文化的にも受け入れられるような取り組みを考えるのは非常に難しいです。それでも、2年という限られた期間で、住民の健康や幸せに少しでも貢献できればと思っています。

■伊藤雄平(いとう・ゆうへい) 米沢市の米沢興譲館高からオーストラリアのメルボルン大学へ進み、卒業後は発展途上国における上下水道インフラ整備が専門の建設コンサルタント会社に就職。南スーダン出張がきっかけでアフリカに興味を持ち、国際協力機構(JICA)の青年海外協力隊に現職参加。昨年7月にベナンに派遣された。職種はコミュニティー開発。本籍山形市、26歳。初めての寄稿。

11月25日山形新聞