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伝わった情熱と技術・高橋航太朗さん(30・H15卒) サモア・PCインストラクター
(2015年10月10日山形新聞より)


担当するクラスの生徒たちと写真に納まる高橋航太朗さん(手前・H15卒)

 任国サモアでの活動は10カ月目に入ろうとしています。一年を通して気候の変化が少ないサモアですが、ソーシャルメディアを通じて届く山形の美しい四季に時の流れを知り、郷愁を覚えつつも、残り少なくなっていく任期に焦りを感じ始めています。
 私はサモアで中高等学校の生徒たちを対象にコンピュータの指導をしています。今でこそ、整った実習環境で授業ができるようになりましたが、着任時はまともに動くコンピュータが1台もない状態でした。学校のさまざまな場所に放置されている本体、ディスプレー、キーボードをかき集め、使える部品を組み合わせて実習用のコンピュータを確保したのが、私の最初の仕事です。
 活動開始直後の2週間は授業と平行して連日連夜、コンピュータの修理を続けました。頼れるのは自分のみという厳しい環境でしたが、成果を残したことで配属先から信頼を得ることができ、良好な人間関係の基礎になったと確信しています。

 

 今後の活動の柱は、実習教材の作成と、新設予定の実習教室の設計・整備です。自由に活動させてもらえるのは、情熱や技術が言葉の壁を越えて伝わったのだと感じています。また、身近になったコンピュータを他教科の授業に取り入れようと、同僚の先生が質問に来てくれるのも嬉しい変化です。
 「挑戦することの尊さと可能性を教え子たちに伝えたい」と決意して飛び込んだ青年海外協力隊。ささいな出来事に怒り、涙したこと、学校や教育への熱い思いをぶつけられて奮い立ったことは、一度や二度ではありません。ボランティアでありながら、与えることができるものは思ったより少なく、学ぶことの方が多い毎日に幾度となく悩みました。
 しかし、そのたびにサモアの仲間たちや世界中に散らばる動機隊員たち、何より、相談に乗ってくれる友人の言葉に助けられてきました。活動のきっかけをくれた人、背中を押してくれた人、応援してくれる人との出会いや、成長できる喜び。すべてに感謝して、私は今日も活動を続けています。

 

■高橋航太朗(たかはし・こうたろう) 米沢興譲館高から北海道情報大、東北電子専門学校に進み、米沢市内でシステムエンジニアとして勤務した後、2008年から新庄東高教諭。現職のまま国際協力機構(JICA)の青年海外協力隊に参加し、今年1月にサモアに派遣された。職種はPCインストラクター。米沢市出身、31歳。

頼られる喜びが支え・サモア・高橋航太朗さん(2015年5月16日山形新聞)

10月10日山形新聞