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頼られる喜びが支え・高橋航太朗さん(30・H15卒) サモア・PCインストラクター
(2015年5月16日山形新聞より)


生徒にコンピューターの操作方法を指導する高橋航太朗さん(H15卒)

 青年海外協力隊員として南国・サモアに赴任し、3カ月が過ぎました。雨期も終わりに近づいた最近では、山形の夏を思わせるまとわり付くような暑さもなくなりました。過ごしやすさと共に、少し寂しさも感じています。
 サモアは九つの島からなる島国です。人口は19万人弱、そのほとんどは首都アピアがあるウポル島と、サバイイ島に暮らしています。総面積は東京の1・3倍ほどの小さな国です。主要な交通手段はバスとタクシーで、鉄道はありません。日本の中古車が多く、バスやタクシーに乗れば日本語表記のカーナビや案内板を目にします。車内の時計が日本時間を示していることも少なくありません。遠く離れた異国でありながら日本を身近に感じる、そんな不思議な国です。
 着任したファレアリリはウポル島の南東部に位置し、アピアから車で1時間ほどの村です。電気や水は安定しており、買い物を除けば日常生活に不便は感じません。主な活動は、地元の中高等学校の生徒に対してコンピューターの授業を行うことと、そのための実習環境を整備することです。授業は基本的に英語で行うことが推奨されており、挨拶や日常会話はサモア語、その他は英語といった具合に使い分けながら生活しています。


 私が偶然知り合った友人から「青年海外協力隊」という言葉を10数年ぶりに聞いたのは、2年前の冬のことです。クラス担任として初めての卒業式を1年後に控え、進路指導に追われていた時期でした。生徒の卒業は教員にとっても節目となる一大行事です。「3年間苦楽を共にした生徒たちに可能性を示したい」、「自分も新しいことに挑戦して成長したい」という思いを強くしていった私は、徐々に協力隊の活動に引かれ、現職のまま参加することになりました。
 言語の壁に苦しみ、暗記ばかりを重視する教育に疑問を感じながらも、陽気で憎めないサモアの人たちの人柄や頼られる喜びが心の支えです。活動はまだ始まったばかり。サモアでは今日もゆっくりと時間が流れています。

■高橋航太朗(たかはし・こうたろう) 米沢興譲館高から北海道情報大、東北電子専門学校に進み、米沢市内でシステムエンジニアとして勤務した後、2008年から新庄東高教諭。現職のまま国際協力機構(JICA)の青年海外協力隊に参加し、今年1月にサモアに派遣された。職種はPCインストラクター。米沢市出身、30歳。

5月16日山形新聞