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どぶろく密造酒にあらず・小関敏彦さん(S49卒) 
(2014年4月4日朝日新聞山形版より)


どぶろくの仕込み=村山市

 初めての職場異動を経験して1年になる。さまざまなことがあったが、周囲の方々のご協力などを頂きながら何とか乗り切った感じだ。このコラムも1年で終了する予定でスタートしたが、ここに来てまだ書き切れていないものが多くあることに気付かされている。これから3回、これまで触れていない本県の酒類製造業について記そうと思う。
 今回はどぶろくについて。現在県内では、少なくとも6メーカーがどぶろくを作っている。どぶろくは、密造酒の代表選手であり製造が解禁となった今でも、「密造が解禁になった」と勘違いする人もいるようなので注意をお願いしたい。どぶろくを製造するには、まず、市町村が特区を申請しなければならず、他の酒類と同様に酒税を納入する義務が生じる。
 どぶろくの製造と販売が始まったころは、自分で米を作り、それを発酵させたものが、製造場周辺で販売されていた。だが、広く流通できる商品化技術が普及し始めた現在は、ネット販売する県内メーカーもあるようだ。
 どぶろくの製造免許を申請する際、酒造及び食品衛生上の必要な設備と知識があることの要件があり、技術者か技術研修を受けた人が必要だ。
 また、製造にあたっては、健全な発酵管理をするために酵母等も添加して製造するのが一般的だ。味わいとしては清酒の濁り酒という感じだが、中には香味の特徴が吟醸酒タイプのものや、色が出る酵母等を使用したピンク色のものなどどぶろくのバラエティーも増えている。
 統計が出ないのではっきりとは言えないが製造数量も全国トップクラスになっているようだ。清酒、ワイン、焼酎、どぶろくとさまざまなアルコール飲料が楽しめるようになり、何とも恵まれた時代になったものだと思うのは私だけだろうか?

■小関敏彦 1956年川西町生まれ。80年から県工業技術センターに勤務し、純米吟醸酒「DEWA33」などの開発にかかわる。4月から県工業戦略技術振興課に在籍。

4月4日朝日新聞山形版