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「100マス」導入基礎築く 米沢市出身 パプアニューギニア、理数科教師 坂野雄大さん(26・H17卒)
(2012年9月1日山形新聞)

坂野雄大さん
教育省でこれまでの活動成果と100マス計算を紹介する坂野雄大さん(H17卒)

 突然ですがみなさん、パプアニューギニア(PNG)で九九を正確に暗記している生徒はどのくらいいると思いますか?残念ながら、私が指導を始めた当初、日本でいう中学1年生(Grade7)で2割程度でした。
 しかもこれは、生徒に限ったことではありません。これから教員になる教育実習生ですら、基本的な計算がおぼつかない状況です。数学は積み重ねの学問。その根底を担う四則演算ができないということは、そのまま、どの分野も理解できないことを意味します。全く分からないのに、長時間座っていなければならないことほど、つらいことはありません。
 そこで基礎計算力の向上はもとより、頑張れば頑張った分だけ自分に返ってくる。なせばなる!ということに気付いてもらうために「100マス計算」を主に僕が受け持つGrade7に導入しました。
 日本では、簡単に実施できそうな100マス計算ですが、カンニングが当たり前、自己採点させるとなぜか全員が満点になってしまうこの国では、しっかりと効果が見える仕組みを確立するまでには本当に根気が必要でした。
 それでも始めて4カ月もすると、同期隊員の協力もあり、ひな型となる流れが完成し、生徒の半数は教員よりも早く計算ができるようになりました。結果も大切なのですが、生徒同士競い合いながら、どんどん上がっていく自分のタイムと点数を見て興奮する姿を見られたことが何よりうれしかったです。


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 しかし、まだまだ満足はしていません。というのも、僕一人が頑張って成果を出しても、現地の先生を巻き込んでいかない限り、この国の教育は何も変わらないからです。持続性のある活動にするために今後どうしようか?そう考えていた直後、PNGの教育庁(日本でいう文部科学省)で、この国の生徒の実態と自分の活動成果を紹介する機会を頂けたのは、次のステップを考える僕にとっては幸運でした。
残りの任期10カ月。今まで集めてきたデータを基に少しでも多くの人を巻き込みながら活動していくことが今後の課題です。
私の活動の記録をブログで公開しています。海外生活、国際ボランティアに興味のある方は是非一度ご覧ください。
「たった一度の人生だからinパプアニューギニア」

プロフィール 坂野雄大(さかの・ゆうだい)
米沢興譲館高から山形大理学部に進学。昨年春、東北大大学院を修了。専門は数学(幾何学)。山形県で教員になる前に、できる限り多くのことを経験したいと国際協力機構(JICA)の青年海外協力隊に参加。職種は理数科教師。米沢市出身、26歳。寄稿は3度目。

感謝と恩返し忘れず・坂野雄大さん(2011年10月15日山形新聞)
海外協力「教師」の糧に・坂野雄大さん(2011年6月18日米澤新聞)

9月8日山形新聞